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2013-02-22

【ルオムの森】春待月の朗読会、当日の様子

軽井沢朗読館館長の青木裕子さんをお招きし、読んでいただいたのは梨木香歩の『家守綺譚』。

この本の舞台設定はおよそ百年前。ルオムの森の洋館が建てられたのと同じ頃です。
その頃はまだ自然が身近で、山へ行くにも、森に入るのも「日常」のことでした。
最近では自然とヒトとの間に距離を感じることも少なくありません。
それでも、春を待ちわびる心には、ちょっとした変化でも喜んでしまうような感性が潜んでいる気がするのです。
例えば。
-20℃の中でもせっせと春への準備をする木の芽の膨らみだったり、
小さく身を寄せ合って冬越しする虫たちの姿で合ったり、
影が濃く映し出されるようになった日の光だったり、
見つけた変化を喜び合う周辺の人々の様子だったり。

そんな春を待つ心をきっかけにして、いつもより自然を近くに感じられたらと思い、この朗読会を企画しました。
季節をちょっと先取りし「春」を感じてもらえたら幸いです。

さて、当日どんな様子だったかというと…

会場の13時半少し前から、ご予約のお客様がご来店。
開演までの間は、店内にある薪ストーブの傍で温まっていただきました。

14時を少し回って開演。
ざわざわしていた空気が静まり、青木さんの朗読が始まります。

2013022201.jpg

前半が約1時間。
途中から、会場内のお客様が引き込まれていくのがよく分かりました。

休憩を挟んだ後半からは、各章終わるごとに起こる拍手。
(読んだことのある方はご存知かと思いますが『家守綺譚』は、植物の名前をタイトルにした短編の小説が季節の順に並んでいます)

聴いているのは朗読なのに、舞台を観ているような感覚になる不思議。
架空の舞台に、登場人物が役者として上がり、スポットライトを浴びる。
見えない舞台の上で、見えない役者の人となりを感じ、奥行きまで感じられるような朗読。

最後は拍手喝采です。
2時間だと少し長いか心配もしましたが、全く時間を感じさせませんでした。

当初の予定では、朗読を終えたら会もおしまいだったのですが、嬉しいサプライズが加わりました。
オペラ歌手の藤原直之さんがちょうど北軽井沢にいらしており、1曲歌ってもらえることになったのです。

2013022202.jpg

【春待月の朗読会】のテーマに合わせ、藤原さんが選んだ曲は、安曇野のあたりの早春の情景をうたった歌。
今時期の北軽井沢とも情景が重なり、春を待つ心が加速した感じがします。
ホールに満ちる声がまたいい声なのです。
伴奏もない中、急な申し出を快諾してくれたのですが、プロというのは即興であっても「場」を作れるのかと感動しました。

アンコールにも応えていただき、ここでも拍手喝采。

そうして、春待月の朗読会は閉幕しました。

足元の悪い中、時間を割いて集ってくださったお客様、
新しいお仕事に就かれて猛烈忙しい中、素敵な朗読を聞かせて下さった青木裕子さん、
無茶なお願いを、贅沢な舞台に変えて叶えてくださった藤原直之さん、
今日は本当に有難うございました!

ユウキ

ルオムの森
〒377-1412 群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1984-43
0279-84-1733
定休 水・木
open 10-16(LO15:30)

 

 

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