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2014-04-06

本読みの小旅行 00013.雪の絵本

昼下がりの日差しの中を、桜の花びらを思わせる大きなひとひらが飛んでいく。
山からの風に煽られて、右から左へ真横に降っている。シャツとカーディガンのまま外で写真を撮っていたら、瞬く間に凍えてしまった。

2014040601

うららかな日に紹介するにはあんまりな本だったので、今日の雪は好都合。
本日紹介しますのは『雪の絵本』。
「雪のおとずれ」という序文で始まるこの本は、雪の登場する童謡や童話・エッセイなどを解説を交えて編んでいったアンソロジー。
この序文を読んだだけで、初雪を待つ頃のワクワク感を思い出せる(約半年前)。

<「雪のおとずれ」から引用>
同じ天から降る雪でも、山に降る雪、里に降る雪とでは、それぞれに味わいがちがいます。
町を走る貨車、駅の構内にとまっている貨車につもった雪は、まだ雪のおとずれを見ぬ都会の人の旅情をさそい、町へ出てきた若ものたち、集団就職の少年少女たちに、故郷をなつかしませます。
おどるようにはずみながら雪が降る午後、あなたがさしかけた傘は、あのひととの初めての出会いをもたらし、そしてまた、あの山の雪は若い山男たちのいのちを奪い……
雪は死者をまつる祭壇の白。
雪は花嫁のかぶるレースの、花嫁の着るウェディングドレスの白。
あなたの持つうつくしい雪のおもいでのなかに、このちいさな物語りのどれかひとつでも、加わることができますように―
<引用おわり>

序文からして、心が半は半年年前(もしく先)に持って行かれて、冬が始まる頃の気分になってしまう。

賢治の「永訣の朝」に登場するひとわんの雪、柳田国男の「遠野物語」の雪女、ロシアの民間伝承・雪むすめの話、中谷宇吉郎の「雪は天からの手紙」、編者・神沢利子のエッセイ。その他にもたくさんのちいさな物語り。

00013

表紙だけでなく、ページを捲った先にも雪華紋様があしらわれており、それを追っていくのも楽しい。

来冬の初雪が降る頃にまた、目立つところに出してやりたい。

「雪の絵本」(神沢利子 著 三笠書房 刊)
<自然の懐>

00012.なぜ私はこの仕事を選んだのか
00011.わの会の眼
00010.歴博万華鏡

00009.魂のいちばんおいしいところ
00008.ことばの力
00007.森は生きている-十二月-
00006.ある家族の会話
00005.馬車よ、ゆっくり走れ
00004.ロシアは今日も荒れ模様
00003.ビバーク
00002.PAPERSKY No.39
00001.ニューせんだいノート

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