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2014-06-08

本読みの小旅行 00022.頭のうちどころが悪かった熊の話

00023

本に巻き付けられた腰帯に、梨木香歩が推薦文を寄せていた。
以前、この本を買おうと思ったのは、風変わりなタイトルと、梨木香歩が推薦していたからだった。
下和田サチヨの、シリアスにもファンシーにもなりきらない、丁寧なんだか雑なのか、どっちつかずな感じのイラストもよかった。
そして中身を捲りもせず、レジへと持って行ったのだった。

買うだけ買って満足する本というのがある。
この本は買ってからずっと読まれることなく手元にあった。売りもせず、人にあげることもせず、引っ越しの際も付いて回った。

数年前に初めて開き、1~2編を読んだ。
それなりに面白かった。

また数年寝かせた。

そして、今回紹介するにあたり、再びページを捲った。
主人公はいずれも動物(ときに昆虫、ときに三日月だったり)で、ヒトが動物に期待してしまうような愛らしさや純粋さはどこにもなく、自分の日常の中に転がっているような小さな失望や、他人に言うほどでもない孤独、思わずにやりと笑ってしまうような腹黒い満足が描かれる。
著者が赤裸々に書けば書くほど、熊やヘビやカラスに感情移入してしまう。(中でも、「ハテ」というおたまじゃくしが小気味いい)

勧善懲悪の安易な役割分担もなく、起承転結のあるようなないような、白黒はっきりしないような話ばかりなのに、読後、胸のすくような思いと驚きが確かにある。

梅雨空にすっきりしない思いをしている方は、本書を読まれることをおすすめします。

「頭の打ちどころが悪かった熊の話」(安東みきえ 著 理論社 刊)

00021.啄木のうた
00020.葉っぱ

00019.天体議会(プラネット・ブルー)

00018.博物誌

00017.作家の猫

00016.花の詩集

00015.アラスカ 永遠なる生命(いのち)

00014.旅をする木
00013.雪の絵本

00012.なぜ私はこの仕事を選んだのか

00011.わの会の眼
00010.歴博万華鏡

00009.魂のいちばんおいしいところ
00008.ことばの力
00007.森は生きている-十二月-
00006.ある家族の会話
00005.馬車よ、ゆっくり走れ
00004.ロシアは今日も荒れ模様
00003.ビバーク
00002.PAPERSKY No.39
00001.ニューせんだいノート

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